安全な塩の選び方の結論です。
「おいしい」ことは基本ですが、安全がプラスされて「安全でおいしい塩」は、塩の歴史と種類と製造工程の3つを理解することで選ぶことができます。理解するには時間がかかります、すぐに「安全でおいしい塩」を選びたいのであれば「しお校正マーク」のあるものを選べば失敗はない。安全基準が保証されているので一番簡単な選択です。
全てではありませんが世界で作られる塩田のHPを見ました、きれいない海で作られていることはどこも共通しています。しかし国により少し離れた場所に海洋汚染があったり、産業廃棄物などの埋め立て地があり山側が有害物質で汚染されていてそれが川や土壌を通して海水に流れこんでいたり、プラスチックゴミが多い国であったり、工程で衛生面に問題があることが気になりました。
海外の海水で天日した巨大な塩の製造所では画像の通り巨大な重機のシャベルを使います、小規模な塩田では人が裸足で入って作業をします。さらには世界中に降っている酸性雨やPM2.5・黄砂、自然界から入り込むゴミがあります。
※メキシコ、ゲレロネグロ塩田
日本の海の精では、天日中に雨が降ると全ての天日途中の海水をタンクに入れて中断します。日本人らしい丁寧な塩の作り方は信頼と安心に繋がることです。
また、たま屋では国内の海水塩では海の精を揃えているためマイクロプラスチックについて口頭で質問をしましたが、マイクロプラスチックを通さないフィルターでろ過をしているとのことでした。
岩塩と湖塩は木曾路物産を揃えているため、洗浄について質問しましたが現地の水道水で巨大な塩の塊を洗っているそうです。ヒマラヤ岩塩は溶解はしていません、岩塩に溶解の工程が入ると海水や水道水などで溶かすという作業が入るので、太古の塩であることが特徴なのに現在の物質が入り込んだら魅力がなくなってしまいます。
※モンゴル湖塩
湖塩はモンゴルの豊かな自然の中のもので、溶解の工程はありません。湖塩は画像の通りですので、自然界のゴミ等が気になるかどうかを個人が選択することになります。
それぞれの国で製造された塩を仕入れて日本で販売することは誰でもできて、入国したときに検査なしで販売ができます。販売店が「有害物質が入っていないという書類を提示してください」という事により調査がされます。
または輸入塩を個人や会社が実店舗を通さずネットで販売されていることが多くなりました。もちろんネットでは「ミネラル豊富、おいしい」等と広告をしています。「安全な塩の選び方」の知識なしで広告コピーや画像のイメージでそれを買うことは消費者の責任です。コロナ以降ネットで様々な商品を買うこと増えていますが、知識のないものは買わない方がよい、ということは誰でも気がついていることだと思います。塩も同じです。
店主の使っている塩ですが、自然食品店であれば扱っている塩です。輸入品の「赤穂の天日塩」や「天日湖塩」は1kg¥400位で買いやすいので、野菜を塩もみしたり、パスタをゆでる時に使っています。
ぬか漬けや煮物や炒め物などお料理に振りかける時は、お料理の種類により海の精やきしお(150g¥560)か海の精あらしお(240g¥600)、ヒマヤラ岩塩(250g¥600)をよく使っています。取引先の塩を色々と試すのですが、最近はこのあたりで落ち着いています。
※岩塩の取り出す場所
海水塩で色がついたのがありますが、「濃縮・溶解」の時に竹などを使ったりして、樹木の色がついたもの。海水は結晶すると白になるとのことです。岩塩のピンクソルトは鉄分です。
※ピンクソルト
以前は、ぬか漬けの時は輸入品の天日塩をつかっていましたが、伝統海水を使ったら味がよくなりました。塩でお料理の風味が変わることが少しわかってきたので、意識して色々と試しています。海水塩、岩塩、湖塩、山塩。お料理や材料の好み、オーガニック生活の私とそうでない人、味覚が違うので個人の好みで使い分けですね。
まずは「おいしい」それから安心して使える「しお校正マーク」がついていたら、味だけではわからない塩の製造工程も見えきます。
何回か塩のことを調べていますが、今回新たに知ったことは「巨大な塩田では重機のシャベルで塩をすくっている」ということです。考えてみたら当然なことですが、塩の上で人が作業している画像を見た時と同じような違和感を持ちましたので、使用は控えたいと思いました。
※食用塩校正取引協議会 『塩の製造方法(公正競争規約)』
※食用塩校正取引協議会 『塩の用語(公正競争規約)』
自然食品のメーカーを扱うようになり10年、塩・味噌醤油・農作物の安全と美味しさを追求してきましたが、手間がかかるけれど100年前の製造方法や栽培方法に戻ることはキーワードの一つです。
今回の食用の塩については、数年ごとに記事をまとめてきましたが、今回の調べるきっかけは、多くの方がマイクロプラスチックが塩に入っていることについての不安からの質問でした。
しかし質問されるお客様で「マイクロプラスチックとは何か」について説明ができる人は一人もいません。食べるものにプラスチックが入っていることを2021年になってからテレビのドキュメンタリーで知った方が多いようです。プラスチックについて身近な事件は海洋が汚染されていることからレジ袋が有料になった、ストローが紙製になった、ということ。生活でのプラスチックを少なくするのにレジ袋使用をやめてマイバックを使うこと、を知らない人はいないほどです。
これらはいかにもマスメディアの広げた情報で間違ってはいませんが「プラごみ問題のほんの一部のこと」です。食品にプラスチックが入っていることを気にするのであれば「マイクロプラスチックとは何か」について知らないと、安全な食品は選べません。そのため先日、この「安全な塩の選び方1,2.」をまとめた「安全な塩の選び方3.」ために「マイクロプラスチック」についての記事を出しました。「マイクロプラスチック」の問題はまだまだ進行中で数年後には、新事実や新情報が出てきます。
個人が努力できることではレジ袋利用者が少なくなっていくこともよいことですが、合成繊維(化学繊維)の衣類をやめる努力も同時進行で必要なことが「マイクロプラスチック」からわかると思います。
参考:
マイクロプラスチック
今現在わかっている陸上発生源では合成繊維を洗った後に出る繊維のゴミが1位だったのですから。プラごみ以外の海洋汚染も考えたら、神聖な海水に流し続けている合成洗剤の汚染水も深刻な問題です。2位は陸上の交通社会です、3位以降も気にすべきことが並んでいます。しかし陸と海の交通社会を規制することは困難なことですので、できることからは「コットン・麻・シルク」などいずれは自然界に戻る衣類を選ぶことが大切です。
これらのマイクロプラスチックの問題について知ることにより、海水に入り込むプラスチックだけではなく、社会生活や日常生活では常にプラスチックの埃が混じっていたり、プラスチック容器から食品に溶け込んだりすることが解ります。
すでに2018年頃から様々な研究者により飲料水、魚介類、食塩、砂糖、はちみつ、ビールにマイクロプラスチックが入っていることが発表されてきました。水道水では81%、ペットボトルのミネラルウォーター93%にもマイクロプラスチックが確認されています。これらプラスチックの多くは合成繊維です。(ミネソタ大学研究2018)摂取する量を考えると飲料水と魚介類についての注意が必要だと思います。
マイクロプラスチック汚染は食い止めたいのですが、個人の力ではどうにもなりません。エネルギー問題同様で、政治家が決めてしまうことなので人を選んで「選挙に行く」しかないでしょう。
図表の確認は、海の精(株)の川内様にご協力頂きました、ありがとうございました。
参考:NPO法人日本食用塩研究会、
海の精、
木曾路物産(株)、
食用塩校正取引協議会、他
食・カラダ・塩
マイクロプラスチック
安全な塩の選び方2.
安全な塩の選び方1.
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