オーガニックとフェアトレード
ー安全な食を提供する、浜松市の『オーガニックたま屋』の藤田ですー
オーガニックとフェアトレードの意味は、世間に浸透しているでしょうか。
オーガニックと比較して、フェアトレードの言葉や活字に触れることはすくないのではないでしょうか。
たま屋は、自然栽培や自然農法による野菜を中心とした販売店を目指していますが、この農法も一般的にはオーガニックに含まれると理解しています。
フェアトレードは、経済格差のない貿易を意味しますが、利益を求める企業にとってはフェアトレードでビジネスは苦しいようです。ひとつの例をあげますと、世界で消費されているコーヒーやカカオは、ほとんどがアフリカで生産されています。アフリカのエチオピアで生産されているコーヒーが、私たちの口に入るまでに6度の取引がされています。そのため、現地で飲む1杯のコーヒーの80倍の価格で私たちはコーヒーを飲んでいるのです。一番利益が少ないのは、このアフリカの生産者たちで、朝から晩まで働いても靴も買えない生活をしているのです。そのような理不尽な経済格差をなくそうと、エチオピアのコーヒーの販売をまとめている農協などが、間に入る民間業者を減らす活動をしています。これら農協などから、焙煎業者へ、そして消費者へ。この活動がフェアトレードの意味です。
2008年に放映された映画「おいしいコーヒーの真実」が、現在DVDレンタル・販売されていますので、フェアトレードを理解するにはお勧めの1本です。
日本の中の地方都市浜松市では、まだまだフェアトレードの意味をよく理解している人が少ないのが現状です。
このフェアトレードほど、むごい現実ではありませんが、オーガニックの野菜の生産者も同じような立場にあります。一般栽培と比較して、有機農法・自然農法・自然栽培の野菜は、生産高が一定するまでに時間がかかります。(これらの農法の違いについては、別記事の「農法について」をお読みください。)
オーガニックと呼ばれるこれらの農法の野菜は、一般栽培と比較してどうしても価格が高くなるのですが、取れすぎてしまうと一般栽培と同じ価格で取引してもらうしかない、という厳しい現実があります。
私たちの地球にも体にも安全なオーガニックの野菜の消費者と生産者を増やしていくことが、たま屋の目的の一つでもあります。
映画「おいしいコーヒーの真実」より
■自然栽培■ 無農薬・無肥料。人間にも地球にも安全な未来の栽培方法。
■自然農法■ 不耕起・不除草・無農薬・無肥料。栽培者により、肥料を与えることもある。炭素循環農法をさすこともある。
■有機栽培■ 化学肥料・化学農薬を使用しない。無農薬のみをさしたり、広い意味をもつ。
※未来の食を販売する『オーガニックたま屋』は、自然栽培・自然農法・有機栽培の野菜や無添加の食材の提供をするお店です。
関連記事