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99.化学物質過敏症 精神疾患?

99.化学物質過敏症 精神疾患?

化学物質過敏症(以下CS)の研究実績やCS臨床経験がほとんどない一人の医師の発言による不正な報告が出ています。
CSは精神疾患である、という証拠はありません。

去年2023年12月よりネット情報に3本「CSは精神疾患と関わる」という報道が出され、昨日3/19にネットの週刊ダイアモンドに「CSは80%は精神疾患との合併症」と出ました。

「環境省 保健・化学物質対策」に2015年3月に出された坂部貢医師の報告書『平成 27 年度環境中の微量な化学物質による 健康影響に関する調査研究業務 報 告 書 平成 28 年 3 月 学校法人 東海大学 (総括研究者:坂部 貢)』を取り上げています。
『平成 27 年度環境中の微量な化学物質による 健康影響に関する調査研究業務 報 告 書 平成 28 年 3 月 学校法人 東海大学 (総括研究者:坂部 貢)』←クリックで開きます

短い文章で、それほど難しくない内容です。

●明らかに坂部貢医師に取材をして記事にしていないため、不正確な内容になっています。
●さらにこの報告書は、CSは精神疾患という結論ではありません。

私がネットで確認した記事は合計4本、同じ医師のインタビューによる題材の記事が出ていました。
CSは精神疾患と関係がある、という印象を持ってしまう内容です。

2024.3.19の週刊ダイアモンドと2024.1.7MEDIA KOKUSYOの記事では『平成27年度 環境中の微量な化学物質による健康影響に関する調査研究業務報告書』を掲げています。
2024.3.19の週刊ダイアモンドでは坂部先生が結論として書いたように下記の青い文章が掲載されていましたが、この報告書の一部を都合よく引用しており、そのような結論となる内容とは思えません。

「坂部貢医師による一般に公開されている報告(『平成27年度 環境中の微量な化学物質による健康影響に関する調査研究業務報告書』)から引用すれば、次のように書かれている。」と書かれていますが、下記↓この青い文面は精神疾患に関わる部分を取り出しています。

「化学物質過敏症とは1つの疾患というよりも、化学物質ばく露も含めた、いくつかの要因による身体の反応や精神的なトラウマが重なって表現される概念と考えることが、現在の時点では妥当と考えられる」
 また、治療については「精神疾患の合併率が80%と高いため、心身医学・精神医学的アプローチも有効である」という。極めて高い確率で、精神疾患という観点からの治療が必要だろう。


2023.12.5
Yahooネットニュース

「横浜・副流煙裁判の当事者家族が監督・脚本。劇映画『[窓]MADO』が描く化学物質過敏症のリアリティ(赤澤竜也) - エキスパート」 ←クリックで開きます

2023.12.18
平久美子医師と舩越典子医師が「精神疾患」を含む病因を発表|横浜・副流煙裁判・冤罪事件における裁判資料及び未公開記録の公開~事件をジャーナリズムの土俵にのせる~ ←クリックで開きます

※『厚生労働科学研究費補助金 難治性疾患政策研究事業「種々の症状を呈する難治性疾患における中枢神経感作の役割解明とQOL向上、社会啓発を目指した領域統合多施設共同疫学研究」班における班会議』にて平久美子医師と舩越典子医師が発表したとされていますが、下記の↓厚生労働省HPには二人の名前はありません。
厚生労働省HP「種々の症状を呈する難治性疾患における中枢神経感作の役割の解明と患者ケアの向上を目指した複数疾患領域統合多施設共同疫学研究」 ←クリックで開きます

「種々の症状を呈する難治性疾患における中枢神経感作の役割解明とQOL向上、社会啓発を目指した領域統合多施設共同疫学研究班」の「研究分担者」の区分には、平久美子医師の名前はでていましたが舩越典子医師の名前はでていませんでした。
種々の症状を呈する難治性疾患における中枢神経感作の役割解明とQOL向上、社会啓発を目指した領域統合多施設共同疫学研究班 ←クリックで開きます

2024.1.7
MEDIA KOKUSYO

医療問題「化学物質過敏症の診断をめぐる新しい流れ、一定の割合で精神疾患」←クリックで開きます

2024.3.19
週刊ダイアモンド

香害・化学物質過敏症の闇、医師が「不治の病ではない」と訴えるワケ…「80%は精神疾患との合併症」の報告も  ←クリックで開きます

これらの記事内容はCSを知らない人達に誤解をあたえる報告です。
化学物質過敏症の当事者や医療に携わる人達や研究者にとっては迷惑がかかります。

アメリカでは長年研究されている病気で、化学物質過敏症と電磁波過敏症の症例は多数発表されています。
日本でも本や報告書で発表されています。

舩越医師は婦人科で3年ほど前に化学物質過敏症を発症され、その後、香害・化学物質過敏症外来の診療をはじめられています。
これらのネット記事では、去年引退した化学物質過敏症の研究者で専門医の宮田先生やCS支援センターの代表、今までの研究実績(柳沢 幸雄・ 石川 哲・宮田 幹夫先生など)を非難しています。
今までの診療と違う方法を伝えたいのであれば、長年の実績を経てから報道機関のインタビューに答えるべきかと思います。

宮田先生が主治医だった人や、2022年までにCSを発症して長年専門医としてCSに向き合う医師から診断を受けた人は判断がつくと思います。
しかし2023年以降にCSになった人、宮田先生の存在を知らない人はこれらの記事についての判断がつかないので注意して頂きたいです。

2023年の3月からCSを発症した人達の希望で、週1日数人「化学物質過敏症の会」としてCS相談(面談・電話)を受けています。
対応していると、CS専門病院であった宮田先生の「そよ風クリニック」の閉院が大きな損失であったことを痛感します。
驚くことに最近CSを発症した方は宮田先生を知りません、そして間違ったSNSの情報を信じている人もいます。

XなどのSNSによる内容は玉石混交、CSについての情報についてはSNSではなく信頼のできる書籍や学術論文や報告書から判断しましょう。
また、居住区でCS活動をしている方はなおさらです。
議員や学校関係や行政機関などにCSについて伝える時に必要なのは、信頼のできる書類です。

また情報量過剰なSNSの情報は、高い判断能力を持っていないと取捨選択難しいです。

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化学物質過敏症についての情報
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長年の研究者で臨床医の柳沢 幸雄先生、 石川 哲先生、宮田 幹夫 先生などによる本や研究誌による発表が多数あります。
●『化学物質過敏症: 忍び寄る現代病の早期発見と治療』水城 まさみ (著), 小倉 英郎 (著), 乳井 美和子 (著), 宮田 幹夫 (監修)
●『月刊 アレルギーの臨床 2021年12月臨時増刊号「化学物質過敏症・最新の知見」』
●『あなたも化学物質過敏症: 暮らしにひそむ環境汚染 (健康双書 57)化学物質過敏症 (文春新書 230) 』等々
その他ネット検索により、読むことができる報告書や論文もあります。

月刊保団連のCS特集
「香料」にひそむ健康リスク──化学物質による不調を見極めるために
 ←クリックで開きます
・インタビュー 空気に漂う危険な物質 柳沢幸雄
・インタビュー 香害で社会生活を奪われた人々 渡辺一彦
・化学物質過敏症を見落とさないために──各診療科へのお願い 小倉英郎
・香害を引き起こすものは何か 水野玲子
・化学物質による苦しみは「過敏」なのか 当事者を孤立させる社会 斉藤吉広

化学物質過敏症の専門医や医療関係者が出した本
●『化学物質過敏症対策: 専門医・スタッフからのアドバイス 』水城 まさみ (著), 小倉 英郎 (著), 乳井 美和子 (著), 宮田 幹夫 (監修)

また、化学物質過敏症の当事者や医師の協力、研究者により出版している各本は、当事者にとり参考書や指南書のようになっています。
●『あなたの隣にある杉並病: 化学物質過敏症があなたを襲う 新しいゴミ公害発生』宮島 英紀、神谷 一博
●『電磁波・化学物質過敏症対策 (克服するためのアドバイス) 』加藤やすこ、 出村守
●『化学物質過敏症の暮らしと住まい: どうすれば良いのか? 』足立 和郎
●『香害入門: 日用品に含まれる化学物質による新たな公害』深谷桂子
●『化学物質過敏症から子どもを守る: 子どもの健康をむしばむ化学物質の脅威』北條祥子
●『化学物質過敏症の原因と対策』藤田 良美

最近CSになったばかりの人は、これらの不正な情報に惑わされないように充分注意して、信頼のある本から情報を得て頂きたいと思います。

10年以上CS情報をブログ記事にまとめた(2022年までの情報)HPは無料で読めます。
電話相談の窓口、専門医の情報、もあります。
CS情報  ←クリックで開きます

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※この内容は、化学物質過敏症に関わる各専門家の方々のご意見とご指導によりまとめることができました。
ご協力ありがとうございました。

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ブログ記事 化学物質過敏症1.
ブログ記事 化学物質過敏症2.


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