オーガニック販売店の現場から 無農薬野菜について5. 

2010tamaya

2013年05月12日 10:56



新緑の美しさの中、
足元では、歩道の隙間に花をつける植物が可憐に咲き、ステキな季節ですね。

オーガニック販売店の現場から 無農薬野菜について1〜3. は、農薬による人体の被害に関することで、研究所などの調査による報告と、栽培者などによる報告です。
オーガニック販売店の現場から 無農薬野菜について4. につきましては、販売店の現場でのドラマから見渡す「農薬不使用のお野菜の価値」についてまとめました。
今回は、さらに販売店の店主の視点を中心にお伝えいたします。

消費者時代に、苦労したのが「農薬不使用、化学肥料・動物性肥料不使用」の野菜を探すことでした。

多くの有機栽培などの自然農法のお野菜のボックスが通販やネットで手に入りますが、信頼できるところは本当に少なかった。
小規模の農園で栽培されているところは、やはり農園を見せてもらえないと「ホンモノの栽培者か」わかりません。ボックスが頼める農園とコンタクトをとりましたが、畑を見せてくださらなかったり「厳しい質問」をすると、答えてくださらないところもありました。

本当に安全なお野菜を手に入れたかったら、有機栽培や自然農法の畑の土や栽培者の考えを判断できる能力を身につけなくてはいけません。農薬を使わない畑にボランティアなどで参加すると、農業の現場で起こっていることがよくわかりますので、機会がありましたら参加しましょう。
その能力がないようでしたら、当店のような専門店で購入することをおすすめします。

大規模に通販されているところには数カ所に6年間ほど配送してもらった経験から学んだこともありましたが、本当に信頼できる所に出会えたのはナチュラル・ハーモニーさんだけでした。
現在、オーガニックたま屋では、ほとんどの野菜がナチュラル・ハーモニーさん(以下N・Hに省略)より仕入れています。

今年は行いませんが、たま屋の企画で2年間N・Hの経営者である河名さんに講演会に来ていただいています。
講演会を企画しましても、市外や愛知県側からの参加者の方が多かったのです。浜松市周辺の消費者の参加者は少なく、自然農法の栽培者はいらしてくださらないので、浜松市内では「まだまだ農薬による環境汚染への関心が低い」ということになるのではないでしょうか。

また、私がこの事業をはじめてから一番残念だったのが、こだわりの栽培や製造をされている方が、「オーガニックな食と生活」をしていない方が少なくはないこと、でした。

有機栽培などの自然農法でこだわりのお野菜を栽培されているかたや、特別な材料を使ってこだわりの食品を製造されている人達は、自身が扱っているこだわりのもの以外は、一般のものを利用されております。
良くないことは理解されていると思うのですが、添加物の入っているマーケットの食材や化学的な洗剤やスキンケアを使っているのは、矛盾があると思うのです。

今回のテーマは「農薬つきのお野菜について」ですが、現代の食の問題は農薬、白砂糖、食品添加物、住環境の化学物質、さらには放射能汚染など複合的な問題です。
身を守るためには、誰かの意見に頼るのではなく、個人が情報をもとに学び複合的な問題の知識から自身の知能で点と線を繋げていくことだと思うのです。
木だけ見るのではなく、森を見よ、ということになります。

オーガニック専門店を経営して2年目にしてようやく「浜松市のオーガニックな状況」の全体像がぼんやりと見えるようになってきたようです。

食に関心を持っている人達には農薬を使った野菜を選ぶのをやめてもらうことを、伝えていくことが課題のひとつと考えています。

そういったことから考えますと、今の私は、食べるものもスキンケアも住環境で使うものも、無添加のみで化学的なものは使用せず、オーガニックが中心ですので、とても貴重な生き物であると思います。
私だけだはなく、自然食品店の正統派の店主は皆、理論だけだはなくカラダで食の本質を理解していることでしょう。

このカラダは、社会の役にたつことがあるのではないでしょうか?

とりあえずは、経験をおはなし会で伝えたり、このようにブログでブツブツつぶやいております・・・。

明日もまた、舗装されていない「オーガニック道」をテクテクと歩いていきます。一緒に歩きたい方は、ぜひ、共にオーガニック道を歩んでいきましょう。
また、食について質問がありましたら、わかる範囲でお答えしますので、気軽に声をかけてください。


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