本日は、オーガニック販売店の現場から「農薬を使わないお野菜」についてのドラマをお伝えさせていただきます。
現在は、農薬つきの野菜について、危険でないと考える人たちとそうでない人たちを、下記のように表現しました。
農薬つきの野菜は気にしなくて良い側/多数派
マーケット、朝市、ファーマーズーケット、ファミレス、ファーストフード店、一般のレストラン、食や台所に無関心な人たち、など。つまり、ほとんどの食品販売や加工業者や料理人の人たち。
農薬つきの野菜は危険です側/少数派
オーガニック店(自然食品店)、サプリメントや栄養補助食品を販売する健康食品店、サプリメントや栄養補助食品の製造会社など。そして、一部の消費者。
オーガニックたま屋は、非常にお野菜にこだわっていますが、売れているのか?
一言で答えますと
「よく売れているとはいえない」ということが現実です。
けれど、オープン当時や1年前と比較しましたら、売れ行きは伸びています。
オープンした当時は、ほとんど廃棄していました。
当時はスタッフすら買わず、買うのは店主だけでした。
その後スタッフの入れ替わりがあり、新しいスタッフや、逃げそびれたスタッフなどが少しづつですが、お野菜を食べてくれるようになってきました。
現在は1種類につき5袋1ロットで仕入れて売れ残ることは少なくなりましたので、本当にうれしいことです。
理解してくださるお客様は増えているように感じます。
添加物と農薬漬けの食生活である人達が多い限りは、現代病がなくなることはございません。
「食」で改善していく人は今後も増えていくでしょう。
けれど、需要と供給のバランスがとれることはないと思います。
現在は、需要の面が少し低い、といった状況です。
「農薬つきの野菜は気にしなくて良い側/多数派」の方たちが圧倒に強く、「農薬つきのお野菜を避ける人たちは、変わり者」扱いされている、ことが現状ではないでしょうか。
当店のお客さまでも、オーガニックのスキンケアしか関心のない方も少なくはありません。
肌トラブルがあり「オーガニックの化粧品ならよいのではないか」ということから来てくださったお客様に、外の手入れも大切ですけどカラダの中から変えないと効果はないことをお伝えしても、理解されない方もいます。
あるお客様は、話しの流れで店主がお野菜の話をしたとき、視界に「お野菜が置いてある」ことに気がついたときのリアクションがすごかったです。
まるで、宗教の勧誘を受けたかのように、野菜から離れて近くに寄ろうとしない、という極端な方もおりました。
そのようなことがあってから、安全なお野菜の大切さの説明をすると嫌がられることもありますので、聞かれない限りは「農薬と添加物のはなし」をしないように心がけています。
また、放射能汚染のみを気にしていて、野菜の産地に執着されているお客さまもおります。
ある30代のママさんは、農薬の話には耳も傾けず「関西〜九州方面の野菜」しか気にしません。茨城のお野菜ですが、放射能検査していますから、と言っても「誰かに刷り込みされているようで」関西より西でないと信用しないのです。
チェルノブイリの例から学びますと、狭い日本ですので九州方面にもスポットで放射能が落ちます。放射能汚染のないものを手に入れるのは不可能です。その西方面のお野菜を探し続けるエネルギーを、「カラダにどうしても入ってしまう放射能を排出する」ことに向ける方が得策だ、ということが、正確な判断となります。
このお客様の情報ルートは、武田先生のような方から、一方向からの見解のみで判断しているのだろうな、と感じました。武田先生について批判しているのではありませんので。あのような個性豊かな先生には、これからも吠えて続けてもらいたい。母校で教授をされていたという縁も大切にしたいですから。
武田邦彦 講演会
私はチェルノブイリの事故後より20年間「
チェルノブイリのかけはし」より、手書きの情報紙時代から本日に渡って情報をもらっています。
3.11が起きてから情報を得て判断されている方とは、私の知る情報量とは膨大な差があるのです。
放射能汚染について
また、店頭で多くのお客様とお話をして情報交換していますが、強く思うことは
「正確な情報は楽に手に入らない」
ということです。
時間をかけて本などから情報収集して、正確な情報を経験と自身のデータと繋げて判断するしかありません。
「友達の誰かが言ってたから」
「テレビで誰かが言ってたから」
という、何の裏付けもない言葉だけの情報が一番危険です。書面化されているデータや結果を確認してから信用したほうがよいのではないでしょうか。
さて、明日は、
オーガニック販売店の現場から 無農薬野菜について5.
です。
明日でようやくひとくぎりで最後にします。